赤ちゃんの死を告げられたとき ~あなたにお伝えしたいこと
妊娠がわかったその日から、生まれてくる赤ちゃんと会える日を楽しみに過ごしていたお母さん・お父さん方。
そんな、喜びと期待で胸いっぱいの日々の中、突然に赤ちゃんの死を告げられ、ただ、衝撃が大きすぎて、頭の中が真っ白になり、詳しく説明をされても、落ち着いて話を聴くこともできず、どうしたらよいのか途方に暮れていることと思います。この上なく辛い状況であることを理解しています。
しかし、これから短い期間の中で、お母さんとお父さんにはたくさんの大切な選択をしていただく必要があります。
赤ちゃんをどうやって出産するのか。どんな風に赤ちゃんとお別れをしたいか。
そんな考えたこともなかったことについて、何の情報も与えられずに選択だけを迫られても、何をどう選んだらいいのかわからず、困り果ててしまいます。
それだけではなく、のちに後悔が残る選択になってしまうかもしれません。
どんなことができるのか、また、他の赤ちゃんとお別れをしたご家族が、どんな選択しているのか、など、お母さんとお父さんが今、一番知りたい情報を時系列にお示しします。
気持ちに余裕がない時、たくさんの文字を読むだけでもしんどくなることとお察しします。
本情報サイトは、その時期に合わせて必要な情報だけを選んで読めるようにまとめています。
お気持ちに合わせて読み進めていってほしいと願っています。
医療者より「今から出産のため入院です」と告げられたかもしれませんが、流産・死産の場合、お産の流れを学ぶ出産準備教室を受ける前であり、初産であればなおさら、突然、出産と言われ、不安でいっぱいになっていることと思います。
まずは一般的にどのような出産方法を取ることになるのか知っておきましょう。
赤ちゃんを産む
通常の出産と同じように、赤ちゃんを産みます。子宮口から赤ちゃんを生み出す方法と、お腹(子宮)を切開し、手術で赤ちゃんを産む2つの方法があります。それぞれ、概要は以下の通りです。
経腟分娩
子宮口から赤ちゃんや胎盤を娩出する分娩様式を、経腟分娩とよびます。一般的には「下から赤ちゃんを産んであげること」。経腟分娩の中にも、ほんの少し、医療的なお手伝いをする「誘発分娩」と「自然分娩」があります。最終的には、どちらもお母さんと赤ちゃんの力で出産することになります。
1. 誘発分娩
赤ちゃんを産むためには、①子宮口から出るだけの広がり、②子宮の中から赤ちゃんを押し出す力、の2点が必要になります。お産がどんな風に進むかは、妊娠週数だけではなく個人差があります。必要に応じて、お産が進むように以下のような医療的なお手伝いをさせていただきます。
子宮頸管拡張処置
流産処置で書いた内容と同じく、ラミナリア、ダイラパン、もしくはバルーンなどを挿入し、子宮口が柔らかく拡げて赤ちゃんを生み出しやすいような準備のお手伝いをします(①の準備を整えるための医療処置)。
陣痛促進剤の投与
赤ちゃんを産むためには、子宮が収縮する力(陣痛)が必要不可欠です。①の処置による刺激によって、陣痛が誘発されることもありますが、自然に陣痛が起らない場合は、座薬や点滴のお薬を使って、人工的に陣痛を起こして出産できるようお手伝いします(②の後押しをするための医療処置)。
※①、②の処置を経て、子宮口と陣痛が整ったところで、お母さんと赤ちゃんの力で出産をむかえます。
2.自然分娩
10分以内の間隔で規則的な子宮収縮がみられれば、自然に陣痛が生じている状況だと考えられます。その場合は、誘発分娩で記載した1)、2)の処置を行わず、お母さんと赤ちゃんの力で出産をむかえます。
分娩の経過
どのような経過をたどる場合でも、お産を無事に終えるまでには時間とエネルギーを要する、生涯忘れる事のできない体験になります。赤ちゃんを産んでお母さん・お父さんと対面するときまで、長丁場になることも多いですが、お母さん・お父さん、そして赤ちゃんと一緒にがんばっていけるように、医療者は全力でサポートします。
一般的には、以下のような転機をめぐり、出産を終えることになります。
【出産の流れ・転機】

| 陣痛開始 |
10分以内の間隔の規則的な子宮収縮が始まること (お産の開始と判断されるタイミング) |
| 卵膜破綻(破水) |
赤ちゃんを覆っている膜が破れ(破膜)、中にある羊水が子宮外へ流れ出てくること |
| 赤ちゃんの誕生 |
赤ちゃんとお母さんの共同作業で生じる陣痛によって、子宮の外へ赤ちゃんが出てくること。必要に応じて、お母さんに呼吸を整え、いきんでもらい最後の力を振り絞っていただきます。医療者が適宜、声かけしますのでご安心下さい。 |
| 胎盤の排出 |
次いで、お母さんと赤ちゃんをつなぐ胎盤・へその緒が排出されます。 |
| 2時間の全身観察(出血注意) |
胎盤娩出後、2時間は産後出血が多くみられるリスクが高い状況になります。大量出血によって母体が危険にさらされることがないよう、全身状態を慎重に管理していきます。この時間を終えたところで、ようやく「分娩終了」となります。 ※お母さんの体調が安定していれば、この時間も赤ちゃんと一緒に過ごすことができます。 |
医療的なお手伝いの要否に関係なく、多くの場合、お産は長丁場になります。赤ちゃんが成長していればいるほど、出産に至るまでに数時間~数日単位の陣痛に耐えて赤ちゃんを産むことになります。事前にパートナーと十分に話し合い、どのようなお産をしたいか、「バースプラン」を計画しましょう。 ※『バースプランについて』参照。
※分娩中にお母さんの体調に異変が生じた場合、途中で緊急帝王切開術へ切り替える場合があります。適宜、医療者から説明がありますので、わからないことがあれば、医療者へ確認/相談しましょう。
バースプランについて
「バースプラン」とは、お母さんとお父さんが望む出産の在り方を、言語化した計画書になります。
あなたはこれから大切な赤ちゃんを産むのです。一生忘れることのないかけがえのない時間をどのように過ごしたいか。赤ちゃんがお腹の中で亡くなっていても、生きている赤ちゃんと同じく、お母さんとお父さんが希望する形で迎え入れてあげられたらと願っています。
どうかお母さん・お父さんがどんなお産にしたいか、具体的な希望を医療者と共有していただけませんか。それを教えてもらうことで、医療者はお母さん・お父さんが望む出産に近づけられるよう、全力でサポートします。
まず、どんなバースプランが一般的にあげられるのかを参考にして、ご自身が望むプランを考えてみることをお勧めします。
大切なことは、願いをすべて叶えることではなく、お母さん・お父さんと医療者が1つのチームとなり、同じ思いで赤ちゃんを迎え入れる準備をすることです。もしも実現不可能な計画が含まれていたとしても、出来る限り理想に近づけるようにお母さん・お父さんとともに医療者が代替案を考えていくことができます。
お母さん・お父さんの希望をひとつでもかなえられるよう、医療スタッフも全力でサポートさせていただきたいと思っていますので、どうか思いを共有していただけますようお願いします。
※出産方法や分娩施設の規定に従い、叶わない計画も出てくるかもしれません。できる/できないに捉われず、バースプランとして希望を書き出し、言語化することによって、代替案を検討したり、何を優先すべきかをともに考えることが可能となります。
【参考:バースプラン一例】
| 陣痛が辛い時に希望すること |
- 夫にそばに付き添ってもらいたい、妊娠中から一緒に聞いていた音楽を流す、好きな香り(アロマオイルなど)をたく、 腰をさすってほしい、できるだけ助産師さんにそばにいてほしい
- 部屋を薄暗くして静かに過ごしたい、寂しくならないようたくさん話しかけて欲しい
- その他、陣痛中の過ごし方(どんな風に過ごしたいか)
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| 常にお願いしたいこと |
- 状況がわからず不安になるので詳しく説明をしてほしい(次に起こることなど)
- 弱音を吐いてしまうと思うけれど気持ちを受止めてほしい
- 元気な赤ちゃんとお母さんと同じように扱ってほしい
- たくさん声かけをしてほしい
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| 赤ちゃんが生まれた後にしたいこと |
- 赤ちゃんに会ってみたい(不安もあるけれど)、抱っこしてあげたい
- 家族写真を撮る、手形・足形を自分でとって残したい、おっぱいをあげたい
- お風呂にいれてあげたい、子守歌をうたってあげたい、絵本を読み聞かせてあげたい
- 家族みんなで一晩一緒に過ごしたい、手作りの産着を着せてあげたい
- ベッドの周りを明るく飾りつけしてあげたい、手紙を書いてあげたい
- その他、赤ちゃんのためにしてあげたいこと
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| その他 |
- 事前に相談しておきたいこと(きょうだい児も赤ちゃんに会えるかどうか、etc.)
- できるだけ、避けたいこと/してほしくないこと など
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お母さんとお父さんがどんなお産にしたいのか、赤ちゃんとどんな時間を過ごしたいか、を事前に考えることがとても大切な作業になります。どんなささいなことでも構いません。
お母さん・お父さんが一緒に「家族でどのように過ごしたいか」を話合う機会にすると、お互いが何を望んでいるのかを知る機会にもなり、全員が同じ思いでお産に向き合っていけるでしょう。
医療施設に所定のバースプラン記載用紙がある場合、記入するよう手渡しされることもあるでしょう。医療者からバースプランの提示を求められなかった場合、以下を参考にバースプランを紙に書き出して、担当者と思いを共有しましょう。
きっと無理だろうと決めつけず、思いついたことがあれば、実現可能かどうかを医療者にまずは相談してみましょう。
| バースプランの記入項目例 |
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私たちが望む出産について、情報共有させていただきます。 できるだけ希望する出産に近づけるように、出産に挑みたいと思っています。 ご支援のほど宜しくお願いします。
【出産するまでにしたいこと】
【生まれてからしたいこと】
【時期に関係なく希望すること】 *してほしいこと
*してほしくないこと
【事前に相談しておきたいこと】
【その他】
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意思提示カード
あなたが赤ちゃんを出産する方法は、入院後、医療者から説明を受けることになります。
また大切な赤ちゃんをむかえるにあたり、お母さんとお父さんが一生懸命考え、悔いが残らないように出産に挑んで欲しいと強く願っています。
赤ちゃんの死を告げられたお母さんとお父さんが、今、できることを精一杯してあげられたことは、後に、母親・父親としての自信につながり、大きな力になります。
1つでも多くの希望がかなえられるように、お祈り申し上げます。
医療者はあなたの状況にあった出産方法を事前に十分かつ分かりやすく説明する責務があります。
もしも医療者から受けた説明に対して、わからないことがあれば、あなたには何度でも質問/相談/確認をする権利があります。
その時は、遠慮して質問/確認することができなかったことが、のちに後悔につながることがあります。
どうか、ご不明点やご不安な点は必ず解決して、出産に挑んでください。
普段とはことなる精神状態ですので、ご自身で相談/質問するのは難しいことも多くあります。
そんな時には、以下の意思提示カードを医療者に見せて気持ちを伝えましょう。
意思提示カード①
| 【医療者のみなさまへ】 |
ご本人は告知後、気持ちの整理がつかず、悲嘆反応により1度の説明では理解が難しい状況です。 出産方法について、もう一度、詳しく説明する時間を作って差し上げて下さい。 この上ない悲しい経験をしている状況、どうか安心して出産がむかえられるように、ご配慮・ご支援をお願い致します。
周産期グリーフケアはちどりプロジェクト |
産科医療施設には、元気に生まれた新生児と褥婦、これから出産する妊婦など、様々な状況の患者が入院しています。
赤ちゃんとお別れをしたお母さん・お父さんへ配慮し、できるだけ辛い気持ちになることがないように、赤ちゃんや妊婦を目にすることのない入院環境を整えようと工夫してくれていると思います。
とはいえ、同じ病棟での入院生活には、配慮するにも限界があるため、産後の母親の体調が整い次第、できるだけ早く自宅へ退院できるように入院期間が計画されています。
入院について
分娩様式による入院期間の違い
経腟分娩も帝王切開術、どちらの出産も母体への負担が生じます。
両者を比較すると、帝王切開術によるからだへの負担は、経腟分娩より大きく、身体回復に時間を要します。
そのため入院期間も出産方法によって異なることも知っておきましょう。
【入院期間の目安】
入院施設の方針によって多少異なりますが、分娩様式による入院期間は一般的に以下の通りです。
| 分娩様式 |
入院期間の目安 |
| 経腟分娩 |
数日程度 ※産褥経過次第で早期退院 |
| 帝王切開分娩 |
1週間程度 ※術後の全身管理を要する |
出産後~入院中の過ごし方
上記の入院期間の通り、とても短い入院期間になります。この期間に大切にしてほしいことは以下の2点です。
1)赤ちゃんと過ごせる主な時間は医療施設入院期間です。バースプランに引き続き、「生まれた後、してあげたいこと」を1つでも多く実行に移し、家族にとってかけがえのない時間を過ごしましょう。
2)退院後、赤ちゃんの葬儀や火葬をどのように執り行うか、意思決定をする必要があります。必要な情報収集と手続きを取り、希望に沿った形でお別れができるよう準備しましょう。
赤ちゃんとの対面
バースプランとして、赤ちゃんと会うことをあげようと考える人もいるかもしれませんが、
一方で、お腹の中で亡くなった赤ちゃんと対面することへの恐怖心が拭い去れない人も多いと思います。
なぜなら、妊娠週数が浅ければ浅いほど、赤ちゃんはどんな容姿をしているのか、想像がつかないためです。
その他にも、赤ちゃんに会うことで、忘れられなくなり、いつまでも悲しみを引きずってしまうのではないか?
と家族に心配され、対面することを躊躇する方もいらっしゃいます。
様々な理由で、生まれた後、赤ちゃんと対面する/しないの選択に迷うことがあると思います。
周りに言われて判断するのではなく、お母さんご自身がどうしたいのか?
ご自身のお気持ちにゆだねて、悔いの残らない選択をしてほしいと願っています。
赤ちゃんとの思い出
赤ちゃんと過ごす時間について
赤ちゃんの死を告知されてから退院するまで、常に大切にしてほしいことについてお伝えします。
「限られた貴重な時間を、赤ちゃんとどのように過ごすのか」を一番大切に考えてほしいと思っています。
すべての思い出は家族にとってかけがえのない宝物になります。
1つでも多くの思い出を残すことができるように大切な時間をすごせるよう準備しましょう。
時期別に取り入れられる思い出作りの方法の参考例をお示しします。あなたはどんな思い出が残したいか、じっくりと考えて、悔いが残らないように取り組みましょう。
| 出産前にできること |
- (待機的管理法の場合)赤ちゃんと一緒に近場へお出かけする(家族旅行)、家族の記念写真を撮る
- バースプランを考える、赤ちゃんの産着を用意する(購入もしくは手作り)、赤ちゃんの棺を用意する(購入もしくは手作りでもよい)
- 副葬品を用意する(子どもが旅立つ際、寂しい思いをしないようにお空へ持っていけるものを贈る)
- 夫婦でこれからのことをたくさん話し合う
- バースプランを医療者に申し出る
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出出産後にできること ※バースプラン参考 |
- 写真や動画を撮って思い出を残す(赤ちゃんの写真、家族みんなで記念撮影)
- 家族みんなで沐浴をする
- ベッドに横になり家族メンバー全員で、川の字で一晩過ごす
- 名前を呼ぶ
- 子守歌を歌う
- 抱っこしてたくさん話しかける
- 母乳を与える
- 赤ちゃんのベッドの中を飾り付ける(お花、オリガミ、絵本、おもちゃ、お手紙など)
- 火葬前に一度、自宅に連れてかえる(自宅で誕生日会をする、家族だけの時間を過ごす)
- 赤ちゃんの生きた証を残す
(へその緒、髪の毛、爪、手形・足形、出生した際に母児に装着されたおそろいのネームバンド、母子手帳に赤ちゃんが生まれた体重と身長を記入してもらう、妊娠中のすべてのエコー写真を印刷してもらう)
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| 入院中に準備したいこと |
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今後、赤ちゃんのことを忘れられなくなることの方が辛いと考え、赤ちゃんとの思い出は一切残さないという選択もあると思います。
ただ、後から残しておけばよかったと思った時、二度と取り返せないかけがえのない時間になることから、どうか後悔のないように、選択をしてほしいと思っています。
思い出を残さないことを選択しようとしている場合、第三者の意見によってではなく、紛れもない自分自身が選択していることなのかどうか、今一度、こころの声に耳を傾けて確認してほしいと思っています。
今は思い出を残しても、目にするのが辛いと思っている方も、いつか残しておけばよかったと後悔することがないよう、家族にそっと保管しておいてもらうこともお勧めします。
いつか、こどもが生きた証を確認したいと思う日がきたときまで、大切に引き出しの奥にしまっておいてもらうことも大切な選択肢の1つです。
赤ちゃんとのお別れ
赤ちゃんを出産したばかりなのに、すぐにお別れをしなければならないということは、あまりにも過酷な状況で、何も考えられないお母さん・お父さんもいらっしゃるかもしれません。
けれど、後からこうすればよかったなどと、後悔や心残りがあると悲しみに向き合う時、常にその想いが呼び起こされます。
そのため、できるかぎり、お母さんとお父さんがのぞむ形での葬儀・火葬を子どものため、そしてご自分たちのために執り行えるように、全力で取り組んでほしいと願っています。
お母さん・お父さんが1人で抱え込む必要はありません。意思決定に必要な情報を入手し、自分たちなりの考えをまとめた上で、他者にも遠慮なく相談しながら計画を練っていてほしいと思っています。
葬儀について
葬儀は、突然の死を告げられて受け止められない状況の中、現実を受止めるための時間や機会を提供してくれる大切な意味がある儀式です。
単なる儀式としての葬儀ではなく、大切なわが子と「きちんとお別れをする」ことが重要です。
葬儀や供養の方法は、各個人にゆだねられており、信仰や各地域での習慣に従って、お別れができるように準備してほしいと思っています。
信仰も見習うべき習慣もなく、どうしたらいいのかわからない方は、他の方がどのような選択をしたのか?を参考に、ご夫婦で話し合い、自由にお別れの方法を選択すればよいでしょう。
どんな葬儀があるのか、まずは知っておきましょう。
赤ちゃんを出産した病院より、「葬儀会社の紹介」を受けることが多いかもしれませんが、必ずしも紹介された葬儀会社を利用しなければならないわけではありません。ご自身で葬儀会社を探すことも可能です。(ただ時間が限られていることから、探すのが大変なことが多い)
ご家族で納得のいくお別れができるように準備しましょう。
【葬儀までの流れ】

【葬儀の方法】
葬儀は必ず正式な形で執り行わなければならないものではありません。正式にこだわらず、自由に選択することが可能です。
例えば…
- ご夫婦のみで、お子さまとのお別れの時間をじっくりと過ごす
- 両家の両親や兄弟だけに声をかけ、⽕葬する前に食事会を設けて子どもの誕生と共に別れを惜しむ時間を過ごす
- 葬儀会社のプランに従って、親族や友人を招待し、みんなでお別れの会を設ける
など、その規模や方法も様々です。
大切なことは…みんなんで「大切な⾚ちゃんを思う時間を持つ(別れをしっかりと悲しむこと)こと」です。
どのような葬儀を執り行うか、お母さんとお父さんのそれぞれの思いを共有し、話し合って選択しましょう。
<注意点>
お母さんは産科医療施設に入院中のため、①②など事務的な手続きの多くをお父さん(もしくはご家族)に行ってもらうことになります。ご夫婦にとっても、葬儀を執り行うこと自体が初めての経験であることも多く、何をどのように進めていけばよいのかわからないまま、葬儀会社の提案の通りにことが次々と進んでいってしまうこともあるでしょう。
どうかお父さんが1人で抱え込まずに、そして焦って即決することなく、考える時間を持ちましょう。
特に、葬儀会社から提案される「葬儀の日程」や「赤ちゃんの引き取り予定」については、入院スケジュールとの兼ね合いもあるため、必ず、お母さん・ご家族、担当助産師/医師に相談して決めることをおすすめします。
- きちんとお別れをすることが大切なので、できるだけお母さんも一緒に参列できるような方法を検討する
- 入院中だから葬儀へ参列できないと決めつけない。お母さんの希望を確認し、参列希望の場合は退院後もしくは入院中に外出許可が取れるように調整する
- 産後の回復が思うように進まず、お母さんが葬儀に参加できない場合は、斎場に向かう前にお母さんが赤ちゃんとお別れする機会を必ず設ける(火葬するまえに最後の対面を済ませる、お花やお手紙を添えたり、お別れの言葉をかけられる時間を持つ、斎場に向かう赤ちゃんのお見送りをする)
- 参列できない場合も、会場でのスケジュールをお母さんに伝えておく(今ごろ●●しているなと、離れていてもお子さまへの想いを馳せることができるように)
わからないことがあれば、曖昧なままにせず、葬儀会社や医療スタッフに適宜ご相談下さい。
火葬について
妊娠12 週以降の赤ちゃんとお別れをした場合、法律上、⽕葬が必要になります。
ご家族で納得のいくお別れができるように準備しましょう。
火葬方法選択のタイムリミット、お別れに関する事務手続き等、具体的にお示しします。
死産届/死亡届
死産届/死亡届とは、戸籍法に基づき、その人が亡くなると役所に提出することが義務付けられている書類のこと。
死産届の提出
妊娠12週以降の死児の出産は戸籍法上の“死産”に該当するため、出産した日から7日以内に届け出が必要です。届出人は原則として父親ですが、やむを得ない場合は母親が行います。
届出場所は、届出人の所在地または死産があった場所の役所です。
必要書類の準備
医師が作成した「死産証書」または「死胎検案書」が必要です。
これらの書類は死産届と一体になっており、左半分が死産届、右半分が証書または検案書です。
※その他、届出人の印鑑(シャチハタ以外)、身分証明書を持参してください。
火葬許可証の取得
死産届の提出時に火葬許可証が発行されます。
火葬許可証には火葬場の名称を記載する必要があるため、事前に火葬場を予約しておくことが重要です。
※死産届の提出期限までに⽕葬の⼿配が整わない場合は、事前に提出する自治体へ問い合わせをしましょう。
火葬の実施
法律により、死亡後24時間を経過してからでなければ火葬を行うことはできません。
火葬当日、火葬場に火葬許可証を提出します。
埋葬許可証の受け取り
火葬後、火葬許可証に火葬の証明が記入され、これが埋葬許可証となります。
この埋葬許可証は納骨時に必要となるため、大切に保管しておく必要があります。
なお、これらの手続きは葬儀社に代行を依頼することも可能です。
死産という辛い経験の中で、手続きの負担を軽減するためにも、専門家のサポートを受けることを検討するとよいでしょう。
病院から紹介された業者に依頼する場合の注意点
時間的余裕がないことを理解されている業者は、あれこれ一方的に提案されるまま、ことが進んでいってしまうこともあるでしょう。特に注意してほしいことは、以下の2点です。
- 病院から斎場へ直行するのか、自宅に一旦帰るのか
病院から斎場へ直接向かい、火葬する方法が提案されることがほとんどですが、火葬する前に、1度でいいから赤ちゃんを自宅に連れて帰りたいと思う方もいらっしゃると思います。医療施設を退院し、自宅へ赤ちゃんと一緒に帰り、1日中、家族だけの時間を過ごしてから(自宅ですごしたり、連れて行ってあげたいと思っていた場所を家族でたずねたりして、思い出作りをする、など)、火葬の予定を組むことも可能です。
知らなかったため選べなかったと話されるかも多いため、選択肢の1つとしてご検討ください。
その際は、火葬・埋葬許可書の携帯が必要になることだけ注意しておきましょう。
(当事者の先輩方の中には、一度、お家へ帰ってきたら、お別れが出来なくなってしまいそうなので、あえて病院から斎場へ直行する方法を選択した方もいます。どちらがよいのか、ご夫婦で決めることが何より最良の選択につながると信じています)。
- 遺骨が残せるよう努力してもらえるのかどうか(火葬業者選びが重要)
紹介された火葬業者では、小さな赤ちゃんのご遺体の火葬について、お骨の取扱いについて詳しく確認してほしいと思っています。お骨が残りやすいように、配慮していただけるのか。それとも初めから「お骨は残りません」と宣言されているのかによっても、取扱いに大きな違いがある可能性があるためです。お子さまが生きた証として、遺骨が残ることを誰もが望んでいると思います。どうやっても残らない場合もあるかもしれませんが、何も努力しないで残せないのと、努力して結果残せなかったことはその過程が大きく異なります。だから、何とかご両親の希望に添えるように向き合ってくれる業者と出会いがつながることを強く願っています。
その他の注意点
- まだ小さな赤ちゃんだからといって、親が勝手に⽕葬や土葬をおこなうことは法律上、認められていません。必ず国に認可された⽕葬場を予約して、火葬をおこなってください。
- ⼩さな赤ちゃんのお骨をすべて残すことは難しいと言われていますが、火葬の時間帯や⽕⼒の調整によって遺⾻を残せるように工夫してくれる火葬場もあるようです。事前に火葬場に相談をすることをお勧めします。お⾻を残すことができなかったとしても、ご遺灰を残してもらえるように相談してみましょう。大切なお子さまとの重要なお別れをお願いする業者選びは慎重に、大切に取り扱ってもらえる方へお願いしてほしいと願っています。
相談や調整すべきことが多すぎて、ただでさえ悲しみの最中で気持ちがしんどくなり、諦めそうになることもあるかもしれません。そのような状況を想定して、火葬をご依頼するにあたり、できるかぎりお骨が残るように配慮いただけるよう、ご依頼文を掲載しておきます。みなさまが口頭で説明することが難しい場合は、以下をご提示ください。
「小さな赤ちゃんのお骨は残せません」と断言される業者様は、不可能とは言い切れない中で、残そうとする努力をしていただけない可能性が高いです。大変なエネルギーを要することと思いますが、絶対に後悔がのこらないように、他の火葬場を当たってみることをお勧めします。
必要な手続き
死産届/死亡届の提出方法
妊娠12週以降の赤ちゃんとのお別れについては、戸籍法に基づいて、死産証書(死産届)を死産した日から7日以内に届け出る必要があります。
届け出をする人: 基本的には、赤ちゃんのお父さんもしくはお母さん ※法律上は、父・母または同居人、医師・助産師、その他立ち合い人
死産届と死亡届の違い
「死産届」:胎児がすでに亡くなった状態で⽣まれたときに必要な書類
「死亡届」:たとえ1分でも、⽣まれた後に赤ちゃんが亡くなった場合に必要な届け出
注意)⾚ちゃんが⽣まれてから亡くなった場合は、「出⽣届」の提出も必要となります。
産後休暇の取得手続き
死産後の産休取得については、以下のような規定があります:
産後休業の適用
妊娠4か月(85日)以降の死産の場合、通常の出産と同様に産後休業が適用されます。
死産した日を出産日とみなし、その翌日から8週間(56日間)の産後休業を取得できます。
会社は法律に基づき、この期間中の休暇を与える義務があります。
手続き
| 申請書の提出 |
「産前産後休業届」などの書類を会社に提出します。 |
| 社会保険料の免除 |
会社は「産前産後休業取得者申出書」を提出することで、産休期間中の社会保険料が免除されます。 |
| 出産手当金 |
健康保険に加入している場合、一定の条件下で出産手当金が支給されます。 |
| 支給期間 |
出産日前42日から出産後56日までの休業期間 |
| 支給額 |
1日につき標準報酬日額の3分の2相当 |
| 出産育児一時金 |
妊娠85日以降の死産でも、出産育児一時金の支給対象となります。 |
注意事項
死産後の産休取得について、会社側が対応に不慣れな場合があります。
必要に応じて、自ら情報を収集し、勤務先に相談することが重要です。
申請の時効は2年間あるため、後日申請することも可能です。
もしあなたの事業主に説明をしても、死産後の産後休暇について理解してもらえない場合は、以下の意思表示カードをお見せください。死産後の産休取得は法律で保障されている権利です。また事業主はこの期間に褥婦を就業させてはいけない決まりになっています。
心身ともに大きな負担を負っている現状、必要な手続きと与えられた当たり前の休暇を取得して、セルフケアを最優先にしてからだとこころを労わってあげてほしいと願っています。

医療費や助成制度
死産後の医療費助成や制度について、説明します。
医療費助成の対象期間:
死産された場合、死産された月の翌月の末日まで医療費助成の対象となります。
助成対象:
すべての受診科の保険診療分の医療費が対象となります。
これには調剤薬局の薬の費用や歯科も含まれます。
出産育児一時金について
社会保険上の⼿続きとして、出産育児一時金があります。死産の場合も妊娠週数12 週1 ⽇(85 ⽇)以上の場合は、出産育児⼀時⾦の対象となります。赤ちゃんは亡くなってしまったけれど、お母さんは紛れもなく出産を経験したわけで、一時金を受け取る権利がありますので、忘れずに手続きを行いましょう。
出産育児一時金:
妊娠4ヵ月(85日)以上を経過した後の死産の場合、出産育児一時金が支給されます。
支給額:
産科医療補償制度に加入している医療機関での出産(在胎週数第22週以降):500,000円
産科医療補償制度未加入の医療機関での出産や在胎週数第22週未満:488,000円
申請方法と期間:
医療費助成の申請は、診療月の翌月から12ヵ月以内に行う必要があります。
申請期間を過ぎると助成を受けることができなくなります。
注意事項:
死産後、助成対象期間が終了した後に受給者証を使用した場合、医療費の返納が生じる可能性があるため、使用しないよう注意が必要です。これらの制度は自治体によって詳細が異なる場合があるため、居住地の自治体に確認することをお勧めします。
突然のお別れによって、お母さん・お父さんも辛い状況の中にあるけれど、妊娠したことを知っっている方たちへ、何と伝えたらよいのか迷われている方も多いのではないでしょうか。他の方はどんな風に伝えているのか、気になりますよね。一部、お母さん・お父さんたちの経験をご紹介します。あなたと伝える方との関係性の中で、よい方法を模索しつつ、以下の情報も参考にしていただければと思います。
※ただ1つの正解があるわけではありませんが、何かヒントが得られるかもしれません。
家族(あなたの両親、兄弟姉妹、祖父母)
妊娠を知っていたご家族には、心配をかける事にはなるけれど、伝えないわけにはいきません。
また家族の関係性が良好であり、特に実父母や義父母、兄弟、姉妹は、親身になってご夫婦のサポートを全力でしてくれるかもしれません。事実のみを伝え、してほしいことをお母さん・お父さんの方からお伝えしてあげると、希望する形での支援がうけられるかもしれません。
一方で、家族だからいって、必ずしも理解が得られるわけではないようです。どうしても理解してもらえず、投げかけられる言葉に傷つくくらいなら、家族であっても距離をおくことも大切だと思います。ご自身の気持ちを大切に過ごしてください。
親族(従妹を含む親戚)
お正月や法事など、親族が集う機会もあることでしょう。
妊娠したことは伝わっていたけれど、その後の赤ちゃんとのお別れについては把握していない親戚の中には、大勢で集まった際に、あなたに直接、たずねてくるかもしれません。
また、大勢の親戚が集まると、妊娠中や子育て期にあるご家庭ではお子さま連れで参加している方がいらっしゃると思います。深い悲しみの中、赤ちゃんを目にするだけでもフラッシュバックしてしまうような時期は、親戚の集いには参加しないことをおすすめします。報告も時が過ぎ、伝える必要が迫られたとき、無理せずに伝えてあげたらよいのではないでしょうか。
例文
もともとのご友人との関係性や状況、タイミングによって、適切な伝え方は変わってくるかもしれません。参考までにいくつか例文をお示しします。
①事実 + ②今の気持ちや状況 + ③相手に望むこと
| ①事実 |
②今の気持ちや状況 |
③相手に望むこと |
| 出産した。でも、赤ちゃんがおなかの中でなくなってしまってお別れをした。 |
突然のことで、正直気持ちが追いつかず、悲しくて辛くて仕方がない。1人でいるとずっと考え込んでしまうけれど、誰にこんな話をしていいのかわからずに困っている。 |
できればすぐに会って話を聴いてほしい。 |
| 生まれた後に赤ちゃんがなくなってしまった。 |
自分がこんな経験をするとは思っていなかた。どうやって生きていけばいいのか途方にくれている。けれど、何とか家族と支えあって過ごしている。 |
今は誰にも会える状況ではないけれど、会いたくなったらこちらから連絡させてほしい(相手からの連絡は、返事をしなきゃと気を使ってしまうのでしないでほしい) |
| 妊娠したことも報告できなかったけれど、実は妊娠がわかり、妊娠●週で流産してしまった。 |
妊娠期間は短かったけれど、元気に生まれてくることを楽しみに過ごしていたので、とても悲しくて辛くて仕方がない。 |
気を使われすぎるのもつらい。できる限り、いつも通りに接してもらえたら嬉しい。 /今は正直、そっとしておいてほしい。わがままかもしれないけれど、でも気にかけていてほしい。反応はできないかもしれないけれど、気にせず連絡してくれたら嬉しい。 |
| 妊娠したことを伝えたまま、しばらく連絡がとれなかったのは、実は赤ちゃんとお別れをしたからなんだ。 |
しばらくは連絡して説明できる状況ではなかったから、すぐに伝えられなくてごめんね。 |
今はまだ気持ちの整理がついていなくて、会える自信がないけれど、いつか、時期が来たら、また話をきいてほしい。 |
| 1人ひとりに悲しい出来事があったことを伝える気力がないので、一斉にLINEで連絡します。実は先日、死産をしました。 |
きっと心配をかけていると思って、気にしていました。今日はみんなに赤ちゃんとお別れをした事実を知っておいてほしいと思って連絡しました。 |
しばらくは、グループLINEの連絡、内容によっては反応ができないけれど、気にしないでほしい。また気持ちの整理がついて、みんなに会いたくなったら連絡するので、それまで待っていてほしい。 |
など、色々なパターンがあると思いますので、あなたとご友人の関係性にあった伝え方を考えてみるとよいでしょう。
職場への報告
父親の多くは、死産後、すぐに仕事復帰しなければならず、ただでさえしんどい状況の中、作り笑顔で無理をしながら会社に向かう日々を過ごしているお父さんも多いと思います。そんな時、どうやって職場に伝えればよいのか迷う時にこんな風に赤ちゃんとのお別れについて、以下のようにお伝えしているお父さんもいました。
- 出産予定日
- 命日
- その他、赤ちゃんとのたくさんの記念日・・・例)初めて胎動を感じた日、性別がわかった日、など
- 母の日、父の日、こどもの日
- ハロウィン
- クリスマス
- お正月 ➡ 届いた年賀状に心揺さぶられるとき。子どもの成長を知らせる家族写真、お返事ができなくても気にする必要はない。今は見ることも難しかったことを後で伝えればよい。
これは決してあなたの感情が再び不安定になってしまったわけではありません。
特別な日であり、特別な感情が揺れ動く時期、大切なおこさまのことをいつも以上に思う時期なので、とことん向き合ってほしいと思っています。
けれど日常生活はそれを許してくれないかもしれません。いつもどおり家事をこなさなければとか、仕事の予定が詰まっているのに、悲しみがこみあげてきて普段通りの生活が送れない方もいると思います。
記念日反応は、年数を重ねる中で、事前に予測できる場合も多いです。あらかじめ、この時期は気持ちが辛くなるだろうという時期には、大事な予定を詰め込むことを避けておくことが安心かもしれません。
また周囲の人にもあらかじめこの時期は悲しみがこみあげてくるかもしれないことを伝えておくだけでも、突然涙がとめどなく溢れてきても、相手の人もびっくりすることなく、そういう時期をすごしているんだなと理解してくれるでしょう。
またあなたもその場で感情を押し殺すことなく、こころのままに気持ちに向き合うことがきるため、おすすめします。この時期に会う予定を入れるのは、気が許せて理解してくれる人に限定しておくのが安心ですね。
記念日反応は、決して恐れるばかりではなく、きっと年を重ねるごとに、赤ちゃんのお誕生日を家族みんなでお祝いする楽しみの日としても認識できる日になるかもしれません。
じっくりと大切な日に向き合うことも、大きなエネルギーを要しますが、目を背けずに、この時期、悲しみに向き合うことはあなたのグリーフワークとなり、悲しみの変化を生じさせるかもしれません。どうか大切な赤ちゃんを想いながら、1人ではさみしい気持ちに押しつぶされそうになってしまうと思うので、パートナーや理解してくれる人と一緒にすごしてほしいいと願っています。
赤ちゃんとともに生きる
「この子には何もしてあげられなかった・・・・」と思いながら、日々をすごしているお母さん・お父さんもたくさんいらっしゃると思います。
生まれてきた赤ちゃんに、何かをしてあげる時間には限りがあったのは事実です。
でも今も子どもを想うママパパにとって、おこさまにしてあげたいことは山のように想像されるのではないでしょうか。日々の生活の中で、お子様にしてあげたいことを1つずつしてあげることも、こどものためにもなり、またお母さん・お父さんのグリーフワークにもなります。当事者のみなさんがどんなことをしているのかを参考にしながら、あなたもあなたのおこさまに何をしてあげたいか考えてみることもできると思います。みんなと同じようにしなければいけないわけではありませんので、どうか参考にていただけらとおもい、紹介しますね。
- お誕生日プレゼントを買う、お誕生日会を開く(みんなでお祝いする)
- 年齢に合わせたプレゼントを考える。入園、小学校入学時はランドセルを買う、etc.
- 毎日話しかける(対話する)
- 手紙を書く
- 旅行先でお土産を選ぶ
- お花を毎日かざる
- 名前を付ける(生まれたときにつけられなくても、あとからつけることができた方もいます)
- メモリアルベアをむかえる、一緒におでかけする
など
思い出が残せなかったことを悔やむとき
今から親としてできることもたくさんある。できることをご紹介/グリーフワークにもなる。
後のグリーフを緩和するために
死産という残酷な現実に直面して…
今どういうお気持ちでしょうか?哀しい、絶望、怒り、何も考えられない等々、言葉にできない負の感情が渦巻いていることでしょう。そんな時にできること…
今あなたにできることは、我が子を迎え入れてやることです。
なぜならあなたはその子の親なのだから。
そう、あなたは親なのです。
そして、親として我が子にできることはやり切りましょう。
我が子のために、そしてあなた自身のために…
できることの例)出産時:出産への立ち会い、臍の緒を切る、カンガルーケア
出産後:病室で一緒に過ごす、初めての沐浴、服を着せてやる、手形・足形の記録、家族との面会、写真撮影
自宅で過ごす時:川の字になって寝る、誕生日会、おもちゃで遊ぶ、一緒に食事をする
火葬まで:お出かけする(生きていたらきっと行ったであろう家周辺の公園や建物等を車で巡る)、棺に写真を貼る、おもちゃ(燃やせる)をいっぱい入れる、家族の皆とのお別れ
助けを求める方法
今、あなたがどんな人に助けをもとめたいかを見極めながら、つながれるとよいかもしれません。
専門職にからだのことを相談したいのか、心療内科の先生やカウンセラーにこころのことを相談したいのか、それとも、同じ経験をした人と、抱えている辛い気持ちや悲しみの気持ち・子どもたちへの思いを共有してわかちあいたいのか。
状況によって様々な助けを求められることが理想です。
人に助けを求めたり、甘えることは、言葉でいうほど簡単な事じゃありません。
だけど、それだけ辛いことが起ったのです。あなたは、毎日を生きているだけで、十分に精一杯頑張っているのです。
だからこそ、これ以上、無理をしないように、できるかぎり周りの人にも甘えたり頼っていいんだとご自身に言い聞かせてほしいと願っています。
辛い時こそ、みんなで支え合って生きていきましょう。
周りの誰かが辛い経験をしたとき、きっと今度はあなたが助けてあげる日がきます。
人生はお互いさま、そんな風にあなたのありのままの気持ちを大切に、
悲しみを抱きしめながら、こどもたちと共に人生を歩んでいけますように。
次の妊娠について考えるとき
無理は禁物。次の妊娠を考えることが自然にできたときがその時
妊娠中の恐怖と不安
出産に対する不安 例)死産を経験した週数を乗り越えられる気がしない➡主治医へ相談。時期を選択した予定帝王切開も考慮することが可能。
産後の不安
グリーフケアについて学ぶ
体験した喪失による感情を振り返りながら、専門知識を学ぶことで、納得できることもたくさんあるかもしれません。ただし、こちらも心と身体に余裕が出てきたときに、無理のないように取り組みましょう。蓋をしてきた部分を直視することも生じるため。苦しみも伴うことがあるため。
ともに生きるお空の子どもと一緒に取り組める活動の紹介
経験を未来につなげたいとき
ちくちくの会 ~小さな赤ちゃん用の産着づくり
Baby Loss Awareness Weekという啓発週間がある。 Wave of Lightに参加し、あかりを灯す(10/9-10/15)
啓発イベントを主催する (注意:感情が揺れ動いて辛い時は無理をしてはいけません、お気持ちに正直に)
お話会を開く(SNS上、対面、お住まいの地域、など方法も様々)